感想
ひぐらしのなく頃に 鬼曝し編 (2) (カドカワコミックスAエース)
- 作者: 鬼頭えん,竜騎士07
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/09/21
- メディア: コミック
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まさかまさかの、衝撃的なラストでした。
いや、ホントに。「うわぁ、そうくるかぁ!」と感動。
ひぐらし本編をクリアし、そういう物語なのだと分かっていても、
この真相には感嘆の吐息を漏らさずにはいられませんでしたよ。
だ・け・ど!!
……そう、だけどなのですよ。
それだけ予想外の素晴らしいシナリオだったのに、漫画が全部それを壊してるんですよねぇ。
ってか、絵描きさん! 作画の人!
これは違いますよ! これはミスリードじゃないですよ!
これはただの反則技です! これはトリックじゃありません!
アナタが書き上げたのは中盤までと終盤とで全く別の漫画です!
ただ騙せばそれで良しなんじゃありません。
そこにはルールがあって、嘘のない虚偽が必要なんです!
アナタの漫画は全て嘘しか書いてないのです!!
そんなわけで、折角のシナリオも台無し。
小説で読めば、きっと面白かっただろうになぁ。
そもそも、小説と漫画では表現技法が異次元レベルに違いますから、全てが上手くいくわけはないのですが、
それにしたって、漫画にだって『一人称』の表現技法はあるわけですし、
その辺りに気を使えなかったのは純粋に能力不足だったのだろうと思います。
う〜ん、ホントに惜しいなぁ。
シナリオは、番外編としては最高の出来だったのに……。
と、まぁ、こんな風に批判しているのは、私が書き手だからなのでしょうけどね。
普通に読めば、このオチは普通に楽しめるものでしょう。
この手法を『有り』とするなら、それこそ何でも有りでしょう。
ミスリードを使う時は本当に単語の一つ一つにまで気を使っているこちらが、馬鹿みたいです。*1
*1:『その手のひらに紡ぐもの』参照のこと